top of page

坂下和長

IMG-7096.JPG
IMG-7091.JPG
IMG-7090.JPG

ー何故New LeaveSに参加してくださったのか?

「西南学院大学の商学部の学生が企画・デザイン・販売を行うプロジェクトが始動すると聞き、私も西南学院大学の商学部出身であること、また商学部の学生としての強み×ものづくりという今までにない組み合わせによる、ほかにない面白いものができるのではないかと思ったこと、そして学生に『ものづくり』の一連のプロセスを通して、目に見えるデザイン以外の気づきや、発想の転換を身に着け、自分たちで考え、試行錯誤し、対応力をつけるという経験を積んでほしいという思いで参加しています。」

ー地場産業とのプロジェクトについてはどうお考えなのか?

「以前私自身も地場産業のプロジェクトに参加していたこともあり、大変難しいプロジェクトだと実感しています。伝統産業への深い理解を前提に、目新しい奇抜なものを作るのではなく、今そこにある中で使われていないもの、職人さんの目に留まっていない潜在的な価値を、私たちの目線で見出すことはプロジェクトを成功させる要素の一つだと思います。また、伝統として長く続いてきたのは、必ず現在でも通用するような良さがあるからであり、表面だけではなく、長い時間をかけ伝統産業の現状や技術を聞き出し深く掘り下げることが大事です。そしてプロジェクトが軌道に乗った後は、職人さん個人個人だけではなく、その業界全体が良くなるようにオープンにしていき、結果的に町おこしにつながるようにしていくのが最終的な目標です。」

ーデザインをする中で大事にしていることは?

「常に疑問を持つこと。そして最初から可能性を否定しないこと。世界観を作ること。考えが一方通行にならないように、反対側(お客さん側)からの目線も持って、使うシーンを考えること。その目線を変える役割が“デザイナー”の仕事の一つだと考えています。椅子という同じカテゴリーでも、人で溢れかえる観光地の軽食店であれば座り心地を最優先するのではなく、お客の回転(入れ替わりのスピード)を考慮したゆっくりしすぎない座り心地を追求したり、また片付けやすいよう軽量化したりします。自宅用の椅子ならより個人的な座り心地を追求したり、使われる背景を考えるのはとても大事です。その中で出た要素の優先事項を決めることもデザイナーとして大事なことです。また最近では作品ではなく道具を作っているという意識が強くなりました。使われること、使い続けていくものに意味があると思っています。例えば今回のプロジェクトで使用する和紙という素材で言えば、使うことで出るよさや柔らかさなどが伝わるような商品を作るといいと思います。そして単純に使いやすい道具ではなく、使っていない時間にどれだけの価値を持たせられるかということを考えています。具体的にはディスプレイとしても可愛いというように。要は、また使いたいと思ってもらえるもの、そして自分が納得できるものを作るというのは常に心がけていますね。」

「ものづくりの考え方の土台を作るには、好きなものを増やしたり、生活を送る中で感じた違和感に敏感でいるよう心がけたり、その違和感を感じたものを写真に撮ってみるのもいいと思います。違和感は改善点でもあり、人の目を惹くポイントでもあるので、デザインする中であえて使ったりもします。他には世間の流れを知るという意味では、皆さんが使っているインスタなどSNSを流し見して流行っている色使いをなんとなく頭に入れるのもいいと思います。」

bottom of page